富士金属工業所は板金加工のスペシャリストです。
ご要望に合わせた製作金物を製造しています。
金属板の切断、抜き、曲げ、溶接、その後の塗装、メッキ、組み立てまで一貫した対応が可能です。
製作金物をわかりやすく説明
製作金物は、私たちの生活に欠かすことができないものです。建物のあらゆる場所で使われるため、さまざまな形状や用途を持つ金物が製造・製作されています。今回は製作金物についての基本情報や作りかた、建築金物と装飾金物について解説します。
製作金物とは
「製作金物」とは、建築物や家具、建具などに使用する目的で製作された、金属製の部材あるいは金属製品のことです。単に金物という場合は、金属でできた鍋や釜、工具類なども含みます。ただし、建物の構造材や屋根の被覆材、電気・水道・ガスなどの配管設備に用いる金属部材は金物には含まれません。
通常、製作金物は建物に関する金属部材全般を意味するため「建築金物」とほぼ同義であるともいえます。 釘や蝶つがいのような小さな金属部材から、ドアの取手、階段やスロープの手すりなど比較的大きな部材まで、製作金物の種類はさまざまです。
また、ドアノブや取手、窓のステー(開閉部の補強部材)のような建具に用いる金物を「建具金物」、収納家具の金具類や椅子のキャスターなど家具に用いる金物を「家具金物」と呼ぶこともあります。
中でも、意匠を凝らした見た目にも美しい金物は「装飾金物」と呼ばれます。装飾金物に対して、機能性を重視した金物を指す言葉が「機能金物」です。
製作金物の作りかた
大量生産の既製金物では寸法が合わなかったり、機能性が不十分だったりする場合には、オーダーメイドの製作金物を依頼することが必要です。ここでは、製作金物をどのような工程で作るのかを解説します。
素材の選定・図面作成
製作金物でよく使われる金属は「鉄」「真鍮」「アルミ」です。安価で加工しやすい鉄は大量生産に向き、真鍮は複雑な形状にできるため装飾金物に向いています。アルミは軽さと丈夫さ、さびにくさから、機能金物全般に適した素材です。金物の用途によっては「ステンレス」や「樹脂」なども採用されることがあります。
板材(板状の金属素材)を板金加工の技術を駆使して製作金物へと作りあげていきます。3D-CADで設計して展開図を作成することで、板材からでも目的とする金物製作が可能です。
切断・穴あけ・抜き・曲げ
タレットパンチプレスやレーザー加工機を使い、板材の切断や穴あけ、抜きなどの加工をおこないます。その後、必要ならベンダーで曲げ加工をおこない、立体的な形状をつくっていきます。NC加工機ならプログラムによって図面どおりの加工作業が可能です。
溶接・仕上げ
アーク溶接やレーザー溶接で製作金物を組み上げます。加工時の変形・ひずみや加工後の強度を考慮し、素材の特性に適した溶接方法を選ぶことが重要です。
溶接が終わったら、研磨機や仕上げ工具を用いて溶接による凹凸や焦げ跡をなくします。さらに研磨剤などで磨いて金物を美しく仕上げれば製作完了です。
建築金物とは
製作金物でつくる金物の多くは建築金物です。建築金物とは、建材同士を接合したり補強したりするための金属部品を含みます。具体的には釘やボルト、かすがい、プレートなどです。
接合に使用する金物は建築物の安全性を支える重要な部材で、いくら耐久性や耐震性を備えた建材を使用していても、接合部分がもろければ建物の損傷や倒壊につながってしまいます。建築基準法施行令第45条では「筋かいプレート」のような建築金物の使用義務を定めています。
また、建築金物はドアノブや階段の手すり、クローゼットの蝶つがいなども指し、これらは日常生活のさまざまな場面で私たちが無意識に活用しているものです。機能的な建築金物の多くは小さくて目立たない存在ですが、便利で安全な生活を送るうえで大事な役割を果たしているといえるでしょう。
建築金物の歴史は非常に古く、世界的には銅や青銅、鉛などで作られた建築金物の例が数多く存在します。日本にも高純度の鉄を鍛えた「和釘」と呼ばれる建築金物があり、その耐用年数は1000年以上ともいわれるほどです。
装飾金物とは
建築金物の中でも、特に装飾性に優れたものを装飾金物と呼びます。取手や錠前のような本来の機能を持ち合わせたもの以外にも、単純に見た目を華やかにするためだけの装飾金物もあります。ハンガーやカーテンレール、棚受け、門扉など、インテリアやエクステリアとして装飾金物の用途は多彩です。
装飾金物が施された調度品や工芸品は、私たちの生活に彩りを加え、人生を豊かにしてくれるものです。西洋の古い装飾金物はアンティークな雰囲気や高級感があるために、骨董品としても人気があります。おしゃれな家づくりを検討しているなら、新築やリフォームの際に装飾金物を取り入れてみるのもおすすめです。
製作金物を理解して建築金物や装飾金物の製作を依頼しよう
製作金物では、建材や家具、建具の接続部品から装飾品に至るまで、多種多様な建築金物を作ることができます。金物製作では、素材となる金属を選定して図面を作成し、さまざまな加工をおこなって完成品に仕上げていきます。その工程のひとつひとつに熟練の板金加工技術が必要です。
製作金物として依頼されるものの多くが建築金物です。建築金物は建物の安全性や利便性を支える重要な部材として活用されます。また、装飾金物は見た目の美しさを追求した金物で、私たちの心を豊かにしてくれる存在です。
製作金物をご検討の際は富士金属工業所にお気軽にご相談ください。